一般社団法人 全国中小建設工事業団体連合会
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会長挨拶

会員サポート体制の充実に邁進

会長 上田 禎昭

 全中連は、中小建設事業者の経営支援を図るとともに健全な発展に寄与することを目的に設立され、会員の皆様とともに中小建設事業者の地位向上と建設技能者の待遇改善を図る事業に鋭意取り組んでいるところでございます。

 世界的に新型コロナウイルス感染症が流行しておりますが、新規感染者数が減少傾向となっており、少しずつではありますが以前のような日常生活が徐々に戻りつつあるように感じております。しかしながら、いつまた感染拡大が発生するかもわからない状況にありますので、引き続き感染予防対策の徹底を図っていく必要があると考えます。

 この様な現状下において、私たち建設事業者は社会資本整備の担い手、また地域社会の安全・安心の確保を担う守り手として、その事業を通じ国民生活に非常に大きな責任と役割を担っています。これからも感染予防対策を持続的に取り組むとともに、地域の期待に応えられる存在であり続けたいと考えています。

 さて昨今の建設業界におきましては上述の新型コロナウイルスの影響の他に、建設キャリアアップシステムの普及推進、技能者の能力評価制度の開始、専門工事企業の施工能力のみえる化への取り組み、改正建設業法の施行、社会資本の老朽化への国土強靭化策など山積する課題の克服に向けた方向性とともに、新たな課題が見えてきました。改正建設業法の施行、働き方改革、建設キャリアアップシステムの推進、また技能者の能力評価制度などは、技能者や技術者の不足に対する政策が、現在の建設行政の大きな柱のひとつになっていることを如実に現しています。

 なかでも技能者や技術者については、平成9年に建設就業者数のピークを迎えて以降、減少傾向に歯止めが掛かっておりません。とりわけ若年層の人材育成が停滞するなど、人材確保のための取り組みを行ってもなお人材を確保することが困難な状況にある建設業界においては、一定の専門性・技能を有し、即戦力となる外国人(特定技能外国人)を受入れることが可能となりました。このため全中連は、令和4年4月に一般社団法人建設技能人材機構(JAC)に正会員として入会し、外国人受入支援を開始いたしました。これにより、当会の会員事業者は若い外国人技能者を受け入れることで人手不足を補うことができるようになりました。

 全中連では全国の幅広い会員の皆様のご期待に添えられるよう、建設キャリアアップシステムの登録申請の支援業務、また全中連トータルサポートプランによる会員事業所の経営安定支援、外国人受入支援による外国人技能者の企業への円滑な就職と労働環境の整備に努め、さらなるサポート体制の充実・強化に邁進してゆく所存です。